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工事中のガス管・地下埋設物の損傷事故──自社の事前確認と近隣対応は準備できていますか

はじめに

現時点で公表されている情報では、経済産業省は2026年3月、建設工事に伴うガス管の損傷事故を防ぐため、関係省庁や業界団体へ協力を呼びかけました。報道によると、過去5年間で工事に伴うガス管損傷は561件、負傷者は41名にのぼるとされています。

何が起きたのか

解体・改装・掘削・水道工事などの現場では、地中や壁の内側にあるガス管や水道管といった埋設物を、作業中に誤って傷つけてしまう事故が毎年一定数発生しています。ガスの噴出や漏水は、現場の外にいる通行人や近隣の建物・車両など、第三者へ被害が及ぶおそれがあります。背景として、事前の位置確認が十分でなかった例や、図面と実際の埋設状況が食い違っていた例が指摘されていますが、原因の断定は避けられています。

中小建設会社への影響

こうした埋設物の損傷は、労働災害とは別に、第三者への賠償責任という重い経営リスクにつながります。ガス漏れによる近隣避難や停電、断水が起きれば、工事の中断や工期の遅れは避けられず、対応の遅れはさらに損害を広げかねません。地域に根ざす中小建設会社にとっては、こうした事故が信用の低下に直結する点も見過ごせません。

経営者が確認したい3つのポイント

着工前の埋設物調査と事前照会
掘削や解体の前に、ガス・水道・電気などの埋設物の有無を関係事業者へ問い合わせる手順が、自社のルールとして定着しているか確認しましょう。

図面と現況の照合・試掘の実施
古い図面と実際の埋設状況がずれることは珍しくありません。必要に応じた試掘や事業者の立会いを、現場任せにせず標準化できているか見直しましょう。

損傷時の緊急連絡・応急対応フロー
万一損傷させた場合に、直ちに施工を止め、誰がどこへ連絡し近隣にどう対応するかを、現場の全員が把握できているか確認しましょう。

まとめ

地下の埋設物は目に見えず、事前の備えがそのまま第三者被害の防止につながります。自社の着工前確認と緊急時対応が整っているか、改めて確認してみてはいかがでしょうか。

前例のない工法で解体作業中に事故──自社の「初めての作業」はリスク評価できていますか

はじめに

報道によると、川崎市の製鉄所で今春に発生したクレーン解体工事中の転落事故で、行方不明となっていた作業員のものとみられる遺体が、2026年7月に現場付近の海中で発見されたと伝えられています。発生から3カ月を経てもなお影響が続く重大な事故であり、解体・重機作業を扱う建設会社にとって改めて考えさせられる出来事です。

何が起きたのか

現時点で公表されている情報では、事故は高所にあるクレーンの重り部分を解体する作業中に起き、作業員が高さ約35メートルから転落したとされています。報道では、現場の構造上の制約から、重りを地上に降ろさずに高所で削る、前例の少ない工法が採られていたと伝えられています。原因や責任の所在は調査中とされ、断定はできませんが、通常とは異なる作業手順であった点が注目されています。

中小建設会社への影響

解体や重機作業は、現場ごとに条件が異なり「前例のない作業」に直面する場面が少なくありません。こうした際、十分なリスク評価をしないまま作業を進めると、重大災害につながるおそれがあります。ひとたび事故が起きれば、人的被害に加え、工事の長期中断、発注者や地域からの信用低下、行政による調査対応など、経営面への影響は広範囲に及びます。規模の小さい会社ほど、その打撃は経営を揺るがしかねません。

経営者が確認したい3つのポイント

「初めての工法・作業」の事前確認ルールがあるか
過去に実績のない作業を行う際、着手前に危険性を洗い出し、経営層や現場責任者が内容を確認する仕組みが社内にあるかを見直しましょう。

高所・重量物作業の墜落防止措置は十分か
安全帯や足場、立入禁止範囲の設定など、高所で重量物を扱う作業の基本的な保護措置が実際に守られているかを現場で確認します。

元請・下請の役割分担と情報共有ができているか
誰がどこまで安全を管理するのか、作業手順や危険情報が関係者全員に共有されているかを、書面と現場の両面で点検しておきましょう。

まとめ

前例のない作業ほど、立ち止まって危険を見極める姿勢が問われます。自社の現場では「初めての作業」を安全に進める備えができているか、確認してみてはいかがでしょうか。

設備・機械の点検作業中に「挟まれ」死亡──自社の点検時の安全確認はできていますか

はじめに

報道によると、2026年7月11日、愛知県南知多町の会社倉庫で、搬送機械の点検作業をしていた男性が機械に挟まれて亡くなる事故が起きました。建設業でも重機やクレーン、仮設設備の点検・整備は日常的に行われており、決して他人事ではない事例です。

何が起きたのか

現時点で公表されている情報では、被災したのは外部から点検に訪れていた41歳の作業員で、スタッカークレーン(製品を運ぶ搬送機械)のワイヤー巻き取り部と足場の間の、わずか約15センチのすき間に上半身を挟まれたとされています。4人で点検にあたっていたとの報道もあります。原因や責任の所在は現在調査中で、断定はできません。

中小建設会社への影響

建設業では、自社の重機や仮設設備だけでなく、外部の点検業者や協力会社が自社の現場・敷地内で作業する場面が数多くあります。こうした場面で協力会社や第三者の作業員が被災すると、労働災害としての対応に加え、高額な賠償責任による経営状況悪化や信用の低下、工事の中断といった経営面のリスクにもつながりかねません。

経営者が確認したい3つのポイント

点検・整備時に機械を確実に止められているか
電源を切り、不意に動き出さない仕組み(ロックアウト)が徹底されているかを確認する。

外部業者が入る際に危険箇所を共有できているか
自社の設備を外部が点検する場合でも、すき間や挟まれのリスクを事前に伝え合えているか。

「はさまれ・巻き込まれ」の危険箇所を洗い出せているか
現場や倉庫のクレーン・搬送設備で、体が入るすき間や可動部を点検リスト化しているか。

まとめ

点検や整備は事故が起きにくいと思われがちですが、可動部のある機械には常に挟まれの危険があります。自社ではどうか、確認してみてはいかがでしょうか。

河川工事の擁壁崩れで作業員が死亡──自社の掘削・土留め作業の安全は確認できていますか

はじめに

報道によると、岐阜県可児市で県が発注した河川改修工事の現場において、擁壁が崩れて作業員1人が巻き込まれ、死亡する事故が起きました(2025年5月)。掘削や土留めを伴う工事は建設業で日常的に行われており、決して他人事ではない事例です。過去の事例から、自社の安全管理を見直すきっかけにしたい一件です。

何が起きたのか

現時点で公表されている情報では、朝の作業中に工事現場の擁壁が崩れ、近くにいた作業員が巻き込まれたとされています。事故の原因や責任の所在について、ここで断定することはできません。ただ一般論として、掘削や土留め、法面(のりめん)を伴う作業は、地盤や構造物の状態によっては短時間で崩落が起こり得る点に注意が必要です。

中小建設会社への影響

掘削や土留めを伴う工事は、規模の大小を問わず多くの中小建設会社が手がけています。崩落は一瞬で重大災害につながり、人命はもちろん、工事の中断や信用の低下といった経営面への影響も避けられません。労働安全衛生法では、一定規模以上の掘削で作業主任者の選任や土止め支保工の点検などが求められており、日々の運用が問われます。

経営者が確認したい3つのポイント

掘削・土留めの計画と点検体制
作業主任者が選任され、掘削面や土止め支保工の点検が作業前・作業中に行われる仕組みになっているかを確認します。

崩落の予兆確認と退避ルール
ひび割れや湧水、地盤の緩みなどの予兆をどう見つけ、危険時に誰がどう退避を指示するかが決まっているかを見直します。

作業手順の周知と教育
手順が現場の全員に共有され、経験の浅い作業員にも危険箇所が伝わっているかを点検します。

まとめ

掘削・土留め作業の点検体制や退避ルールが自社で機能しているか、この機会に確認してみてはいかがでしょうか。

解体現場でエレベーターが落下し作業員が死亡──自社の昇降機管理を改めて確認を

はじめに

2026年6月9日、報道によると、大阪府堺市の工場跡地で解体作業中に資材搬送用の仮設エレベーター(重さ約10トン)が落下し、62歳の男性作業員がその場で死亡する事故が発生しました。建設・解体現場における昇降機の安全管理の重要性が、改めて問われています。

何が起きたのか

現時点で公表されている情報では、男性はエレベーターのかごの上に乗り解体作業を行っていたとみられています。別の作業員がチェーンの切断作業を行っていた際にエレベーターが落下。男性はエレベーターと壁の間に挟まれ、資材の下敷きにもなりその場で死亡が確認されました。詳細な事故原因については現在調査中とみられます。

中小建設会社への影響

仮設エレベーターや建設用リフトは、大型工事だけでなく改修・解体工事でも多く使用されます。作業手順が不明確なまま解体を進めると、今回のような重大事故につながるリスクがあります。また、労働安全衛生法では、こうした機器の操作・解体には資格や特別教育の受講が義務付けられており、不備があれば事業者が是正指導や罰則の対象となる可能性があります。

経営者が確認したい3つのポイント

仮設昇降機の設置・解体作業計画は書面化されているか
解体・改修工事で仮設リフトを使用する場合、作業計画を書面化し、関係作業員への周知が基本です。計画書の有無と運用状況を確認しましょう。

重量物作業中の立入禁止区域は設定されているか
エレベーター解体や重量物の吊上げ中は、落下物リスクのある区域への立入禁止措置(標識・柵の設置)が不可欠です。現場の運用を見直してみましょう。

担当作業員の資格・特別教育の受講状況は把握できているか
建設用リフトの操作・点検には特別教育の修了が必要です。担当者の受講履歴と資格証の保管状況を定期的に確認する仕組みがあるか見直しましょう。

まとめ

解体・改修現場での仮設昇降機の管理は見落とされがちな盲点です。自社現場で同様のリスクがないか、この機会に改めて確認してみてはいかがでしょうか。

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