はじめに
報道によると、民間信用調査会社が公表した2026年上半期の調査で、建設業の倒産が半期ベースで過去最多の水準に達したことが明らかになりました。物価高や人件費の上昇を背景とした倒産が目立っており、中小の建設会社にとっても他人事ではない状況です。
何が起きたのか
現時点で公表されている情報では、資材価格の高騰を要因とする倒産が全体の約4割を占め、鋼材や木材、コンクリートなどの値上がりが経営を圧迫したとされています。加えて、若手の入職減少と職人の高齢化による人手不足、外注費や人件費の上昇も重なりました。特に木造建築の分野では、前年同期から倒産が大きく増えたと報じられています。
中小建設会社への影響
資材や人件費の上昇分を請負金額に反映できないまま工事を続ければ、受注が増えても利益が残らず、資金繰りが一気に苦しくなります。特に手持ち資金の薄い中小企業では、一つの現場の採算悪化や入金の遅れが経営全体を揺るがしかねません。価格転嫁の遅れは、じわじわと経営体力を削る要因になります。
経営者が確認したい3つのポイント
□ 見積り時の原価と最新の実勢価格の差を把握しているか
資材費や労務費が見積り時からどれだけ上がっているかを工事ごとに確認し、差が大きい案件は早めに発注者と協議する。
□ 価格転嫁や工期の協議を記録に残しているか
改正建設業法では無理な工期や不当な取引が問題視されます。値上げの交渉や工期の合意は、書面やメールで残しておく。
□ 資金繰り表で数か月先の入出金を見通せているか
受注残があっても、入金までの資金が続くかは別問題です。数か月先までの資金繰りを定期的に更新し、早めに金融機関へ相談できる状態にしておく。
まとめ
倒産の増加は一部の企業だけの問題ではなく、業界全体の環境変化の表れです。自社の採算と資金繰りはどうか、この機会に確認してみてはいかがでしょうか。
