はじめに
報道によると、岐阜県可児市で県が発注した河川改修工事の現場において、擁壁が崩れて作業員1人が巻き込まれ、死亡する事故が起きました(2025年5月)。掘削や土留めを伴う工事は建設業で日常的に行われており、決して他人事ではない事例です。過去の事例から、自社の安全管理を見直すきっかけにしたい一件です。
何が起きたのか
現時点で公表されている情報では、朝の作業中に工事現場の擁壁が崩れ、近くにいた作業員が巻き込まれたとされています。事故の原因や責任の所在について、ここで断定することはできません。ただ一般論として、掘削や土留め、法面(のりめん)を伴う作業は、地盤や構造物の状態によっては短時間で崩落が起こり得る点に注意が必要です。
中小建設会社への影響
掘削や土留めを伴う工事は、規模の大小を問わず多くの中小建設会社が手がけています。崩落は一瞬で重大災害につながり、人命はもちろん、工事の中断や信用の低下といった経営面への影響も避けられません。労働安全衛生法では、一定規模以上の掘削で作業主任者の選任や土止め支保工の点検などが求められており、日々の運用が問われます。
経営者が確認したい3つのポイント
□ 掘削・土留めの計画と点検体制
作業主任者が選任され、掘削面や土止め支保工の点検が作業前・作業中に行われる仕組みになっているかを確認します。
□ 崩落の予兆確認と退避ルール
ひび割れや湧水、地盤の緩みなどの予兆をどう見つけ、危険時に誰がどう退避を指示するかが決まっているかを見直します。
□ 作業手順の周知と教育
手順が現場の全員に共有され、経験の浅い作業員にも危険箇所が伝わっているかを点検します。
まとめ
掘削・土留め作業の点検体制や退避ルールが自社で機能しているか、この機会に確認してみてはいかがでしょうか。
